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ギフティング効果測定の決定版!EMV・KPIで上司を納得させる

ギフティング担当者が上司に最も頭を悩ませられる瞬間があります。それは「で、いくら儲かったの?」という一言です。Web広告のように「CPA(獲得単価)」がカチッと出るわけではなく、数値化しづらい施策だからです。

ギフティング施策を継続させるためには、担当者が「成果を数値で説明できる指標(KPI)」を持つ必要があります。

この記事では、プロのマーケターが使っている「ギフティングの通知表」の作り方を解説します。EMV(広告換算価値)という魔法の数字を使えば、あなたの評価も劇的に変わります。

KPI分析ダッシュボードと数値化の仕組み
目次

フェーズ別KPI設定表

施策の目的によって、見るべき数字は変わります。全部を追うとパンクします。

目的 フェーズ メインKPI 目標目安(参考)
認知拡大 初期(バラマキ) 投稿数・リーチ数 リーチ単価 1〜3円
ファン化 中期(厳選) エンゲージメント率 3〜5%以上
売上獲得 後期(刈り取り) 遷移数・CV数 リンククリック率 1%〜

まずは「投稿数」と「エンゲージメント率」から始めましょう。

魔法の指標「EMV(Earned Media Value)」とは?

上司を説得するのに最も使えるのが、このEMV(広告換算価値)です。「インフルエンサーの投稿を、もし広告を出して買っていたら、いくら分の価値があったか?」をお金に換算する指標です。

計算式(一般的な例)

EMV = ( いいね数 × @単価 ) + ( コメント数 × @単価 ) + ( 保存数 × @単価 )

  • 1いいね = 50〜100円
  • 1コメント = 100〜200円
  • 1保存 = 150〜300円
報告例

「今回のギフティングにかかった商品原価と送料は10万円ですが、発生したEMV(広告換算価値)は150万円でした。つまり、広告費をかけずに150万円分の露出効果を獲得しました(ROAS 1500%)」

こう言われれば、経営層も「なら続けよう」と納得しやすくなります。もちろん架空の数字ではありますが、施策のコストパフォーマンスを測る物差しとして非常に有効です。

エンゲージメント率の正しい読み解き方

「フォロワー10万人」でも「いいね100件」なら意味がありません。この「質の濃さ」を測るのがエンゲージメント率です。

エンゲージメント率 = ( いいね数 + コメント数 + 保存数 ) ÷ フォロワー数 × 100

合格ライン

  • ナノ(〜1万人):4%以上
  • マイクロ(〜5万人):2〜3%以上
  • メガ(10万人〜):1.5%以上

フォロワーが増えるほど率は下がる傾向にあります。もし「フォロワー1万人でエンゲージメント率10%」という化け物アカウントがいたら、それは間違いなく「買い」です。次回の再送リスト(Sランク)に入れましょう。

エンゲージメント率の分析グラフ

売上(CV)をどう計測するか?

無償ギフティングのフィード投稿にはURLが貼れないため、直接的な売上計測は困難です。しかし、以下の方法で間接的に測ることは可能です。

指名検索数

ギフティング実施期間中に、GoogleやYahoo!での「商品名」「ブランド名」の検索数がどれくらい増えたか(GoogleトレンドやSearch Consoleで確認)。

ストーリーズのリンククリック

ストーリーズにURLを貼ってもらう場合、必ず「パラメータ付きURL(utm_source=instagram&utm_medium=story…)」を発行して渡し、Google Analyticsで計測できるようにします。

限定クーポンコード

「フォロワー様限定クーポン(コード:HANAKO10)」を発行し、そのコードが何回使われたかで貢献度を測ります。

数字に出ない「定性評価」を見落とすな

数字は大事ですが、それだけで判断すると危険です。報告書には必ず、「どんなコメントがついたか(定性評価)」のスクショを貼りましょう。

  • 「前から気になってたけど、○○ちゃんが使ってるなら買ってみよう!」
  • 「悩んでたけど、この説明見てポチりました」

こうした「熱量の高いコメント」こそが、ギフティングの真の成果です。数字(定量)とコメント(定性)の両輪で評価することで、施策の解像度が上がります。

よくある質問

リーチ数がわかりません(インサイトが見れない)。

他人の投稿のインサイト(リーチ数や保存数)は見れません。正確な数字を知りたい場合は、インフルエンサーにDMで「今後の参考のために、インサイトのスクショを共有いただけますでしょうか?」とお願いする必要があります。ただし、無償案件でそこまで頼むのは負担になるので、関係値ができてからにしましょう。

PR投稿はエンゲージメントが下がると聞きました。

はい、通常の投稿に比べて2〜3割落ちるのが一般的です。しかし、商品と親和性の高いインフルエンサーを選定し、自分の言葉で紹介してもらえば、むしろ通常投稿より伸びることもあります。「下がる=紹介の仕方が悪い(やらされ仕事になっている)」というサインです。

KPI未達の場合の改善策は?

投稿数が足りない:打診数(DM数)を増やすか、オファー文を見直す。 エンゲージメントが低い:写真のクオリティ不足。同梱物を豪華にするか、写真が上手い人を選び直す。 保存数が低い:情報量不足。キャプションに詳しい情報を入れてもらうよう依頼する。

まとめ

この記事のまとめ
  • フェーズごとに異なるKPIを設定することで、施策の目的を明確化
  • EMV(広告換算価値)を計算することで、上司説得の武器に
  • エンゲージメント率でインフルエンサーの「質」を判定
  • 複数の手法で間接的に売上貢献度を計測
  • 定量データと定性評価の両方で施策価値を説明

効果測定は、「評価」のためではなく「改善(PDCA)」のために行います。「今回はAさんが一番反応が良かった。なぜだろう? あ、この表現が刺さったのか」この気づきを次回のDMや選定に活かすことで、ギフティングの精度は螺旋階段のように上がっていきます。数字に溺れず、しかし数字を武器にして、賢くしたたかにギフティング施策を拡大させていきましょう。

ギフティングについてもっと詳しく知る →
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